3月20日緊急集会呼びかけ文

コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態となった今年度、公務現場は、新たにはじまった会計年度任用職員制度というもう一つの問題に見舞われました。日々、深刻さが増す社会のなかで、相談をはじめとするさまざまな対応に当たる公務非正規職員が、単年度毎任用という枠組みの中に置かれ、自身もまた、年度をまたいだ雇用が保障されない不安定な身分として働くことになったのです。

総務省調査では、2020年4月1日現在、非正規公務員の全体数は112万5746人で、すべての地方公務員の約3割、このうち町村は47.1%、市区は43.5%で、最も住民に身近である市区町村の職員の半分近くが非正規公務員となっています。そして、会計年度任用職員の約8割が女性(女性476,403人(76.6%)、男性145,903 人(23. 4%))であることも明らかになりました。

今年度は、『官製ワーキングプアの女性たち』(岩波ブックレット)、『非正規公務員のリアル』(日本評論社)の出版をはじめ、こうした公務のエッセンシャルワークの課題を取り上げた新聞、雑誌なども多く出され、シンポジウムや集会等も開かれてきました。そして、その度に、現状への強い危機感が共有されてきました。しかし、現場では、長期的な展望が描けず、低い待遇が固定化されてしまった非正規職員が、止む無く、職場を去る状況が続いているなど、その状況は一層深刻さを増しています。

こうした現状がもたらすのは、非正規職員やその職場の疲弊ばかりではありません。市民一人ひとりにとって重要な公共サービスそのものが立ち行かなくなる状況が目前に迫っています。

そこで、年度末を迎えるにあたり、私たちは、改めてこの問題の深刻さを訴え、問題解決に向けた動きを作りたいと、緊急集会を呼びかけます。
この問題に関心をもつ多くの方に参加・賛同を呼び掛けます。