私たちについて

公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)立ち上げのお知らせ

この度、2021年3月20日に開催した緊急集会「官製ワーキングプアの女性たち コロナ後のリアル」の開催準備に当たった者が中心となり、公務非正規問題について継続して取り組む新たな団体「公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)」を立ち上げました。

3月20日の集会には、多くの団体・個人からの賛同が集まり、全国のさまざまな現場から、深刻な現状の訴えが集まると同時に、問題の解決に向けてより多くの人たちが手をつなぎ、声を上げていこうという熱い応援のメッセージが寄せられました。また、当初の予想を上回る賛同金も集まり、この先も、活動を継続し、声を上げ続けていくことへの後押しをいただきました。

集会では、女性を働き手として広がってきた非正規公務問題が、2020年度からはじまった会計年度任用制度とコロナで、一層大きな課題として見えてきていることが共有されました。会計年度任用制度は、単年度雇用=不安定雇用を法定化した制度であり、単年度任用が厳格化されたことで、現場の働き手には不安が広がり、より声を上げにくい状況が広がってきたことも見えてきました。

また、公務現場の仕事は、一定の経験や知識を必要とするものも多く、対人援助職関係の資格が、国の制度として、新たに作られてきたものの、資格が、安定した職をもたらすものとはなっていない現状も共有されました。

さらには、直接雇用の非正規公務以外の民間委託も広がっており、民間委託された公務現場でもたくさんの非正規の働き手が働いていることも確認されました。

不安定雇用の法定化や、公務の民間委託化によって、公務サービスは、いま、急速に悪化していっています。しかし、公務サービスの利用者は、子どもであったり、支援を必要とする大人(DV被害者、失業者など)であったりし、そうした人たちは、声を出しづらい立場にある人たちでもあるのです。

本来、私たち一人ひとりが、安心して暮らすための「公共」が、現場から、崩されていってしまっています。公共は、本来、利益を前提とした民間とは異なる役割をもつ領域であり、そうした場所を維持するためには、そこで働く人たちの「安心」や「安定」も確保される必要があります。

はむねっとは、この先、女性を働き手として広がってきたこの非正規公務問題を解決していくため、広く、公務非正規領域の仕事に従事する女性たち、働き手、また、この問題に関心を寄せる個人と共に、問題解決に向けた調査、提言を行っていく他、交流会や学習会などの企画を開催していきます。

調査・企画へのご参加をお待ちしています。