公務非正規女性全国ネットワーク立ち上げと調査実施のお知らせ

Press Release

令和3(2021)年5月4日

公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)

公務非正規女性全国ネットワーク立ち上げと調査実施のお知らせ

公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと、代表:渡辺百合子、080-3442-6007)は、このたび、2021年3月20日に開催した緊急集会「官製ワーキングプアの女性たち コロナ後のリアル」の開催準備に当たった者が中心となり、公務非正規問題について継続して取り組む新たな団体「公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)」を立ち上げたことをお知らせします。

3月20日の集会には、多くの団体・個人からの賛同が集まり、全国のさまざまな現場から、深刻な現状の訴えが集まると同時に、問題の解決に向けてより多くの人たちが手をつなぎ、声を上げていこうという熱い応援のメッセージが寄せられました。また、当初の予想を上回る賛同金も集まり、この先も、活動を継続し、声を上げ続けていくことへの後押しをいただきました。

集会では、女性を働き手として広がってきた非正規公務問題が、2020年度からはじまった会計年度任用制度とコロナで、一層大きな課題として見えてきていることが共有されました。会計年度任用制度は、単年度雇用=不安定雇用を法定化した制度であり、単年度任用が厳格化されたことで、現場の働き手には不安が広がり、より声を上げにくい状況が広がってきたことも見えてきました。

また、公務現場の仕事は、一定の経験や知識を必要とするものも多く、対人援助職関係の資格が、国の制度として、新たに作られてきたものの、資格が、安定した職をもたらすものとはなっていない現状も共有されました。

さらには、直接雇用の非正規公務員以外の民間委託も広がっており、民間委託された公務現場でもたくさんの非正規の働き手が働いていることも確認されました。

不安定雇用の法定化や、公務の民間委託化によって、公務サービスは、いま、急速に悪化していっています。しかし、公務サービスの利用者は、子どもであったり、支援を必要とする大人(DV被害者、失業者など)であったりし、そうした人たちは、声を出しづらい立場にある人たちでもあるのです。

本来、私たち一人ひとりが、安心して暮らすための「公共」が、現場から、崩されていってしまっています。公共は、本来、利益を前提とした民間とは異なる役割をもつ領域であり、そうした場所を維持するためには、そこで働く人たちの「安心」や「安定」も確保される必要があります。

はむねっとは、この先、女性を働き手として広がってきたこの公務非正規問題を解決していくため、広く、公務非正規領域の仕事に従事する女性たち、働き手、また、この問題に関心を寄せる個人と共に、問題解決に向けた調査、提言を行っていく他、交流会や学習会などの企画を開催していきます。

その一つ目の取組として、以下のとおり、調査を実施しています。ウェブフォームを使った調査で、全国どこからでも回答できます。全国の現職で働く公務非正規のみなさんにも、ひとりでも多く声を聴かせていただき、個人が特定されない形で集計後、公表を予定しています。調査開始5日目(5/4)朝時点で30以上の都道府県で働く約200名の方から回答を得ています。

マスコミ各社におかれては、本件について、広く周知にご協力いただきますとともに、調査結果へのご注目もお願いいたします。

調査実施等への周知協力をいただいた社には、調査結果概要版(A4、3ページ程度)を、公表前(3日程度前)にお送りする予定です。

公務非正規女性全国ネットワーク(通称:はむねっと)の調査概要

~調査は性別不問で行います~

調 査 名:非正規公務労働従事者への緊急アンケート

目 的:全国で働く、非正規公務労働従事者(性別不問)の置かれている現状を明らかにし、実態を踏まえた上で、今後の課題を把握するため。

対 象:現在、非正規で公務労働に従事している方(既に退職された場合でも、2019年4月から2021年4月に在職されていた方を含みます。)※性別不問

実査期間:2021年4月30日(金)~6月4日(金)23:59

調査趣旨:はむねっと公式HPから 

調査への回答方法:調査回答フォームから回答

公表方法:2021年の男女共同参画週間(6月23日(水)~29日(火))に、HP等で公表予定。

そ の 他:現職の方々にも、安心して回答していただけるよう、個人が特定されないよう最大限の注意を払って、集計した結果を公表いたします。

本件に関するお問い合わせ先

担当:渡辺、瀬山

連絡先:(後略)