https://www.channelnewsasia.com/watch/insight-2022-2023/aftermath-abe-shinzos-assassination-2974946
1789(いちななはちきゅう)プロジェクト・経過報告(2023年5月25日)
◆1789プロジェクトの趣旨
はむねっとは、関係する諸団体の協力を得て、関係省庁に要望書を提出し、2022年11月9日に院内集会を開催しました。この活動を経て、国だけではなく、自治体への働きかけも必要と判断し、「1789プロジェクト」と名付けて、「会計年度任用職員の不安定雇用問題に対する緊急要望書」と、「公務非正規女性全国ネットワーク(はむねっと)2022年調査結果報告」を、1789か所(全国の地方自治体1788の首長・議会議長及び人事委員会もしくは公平委員会と特別区人事委員会)に、関係団体の協力を得て郵送しました。これを一つの契機として全国各地で運動が広がることを期待しています。
◆これまでの反響
2022/12/21~2023/5/25まで170自治体(首長部局17、議会事務局153、公平委員会4、議員4)
※県内市町村含め、反応がない県4(山梨県、島根県、山口県、大分県)
・文書回答あり
13(石狩市,山形県大石田町,つくば市等公平委員会,板橋区,三鷹市,青梅市,多治見市,三重県,泉大津市,大東市,宝塚市,丹波篠山市,名護市)
・議会で国への意見書採択 8(男鹿市, 秋田県井川町, 福島県川俣町,埼玉県杉戸町,長野県南相木村,高知県東洋町,高知県本山町,沖縄県伊平屋村)
・3月議会上程、継続審議1(沖縄県)
・議会で要望書不採択1(壱岐市)
・審議未了、廃案2(網走市、高知県黒潮町)
・その他議会での対応(議長供覧 51、全議員に配布 74、各会派に送付 2、議会に上程せず 4)
・議員が議会質問(当該議員等から連絡があったもの) 3(福島県南会津町,埼玉県吉見町,箕面市)
【統一地方選】候補者アンケート
「統一地方自治体選挙(2023)候補者アンケート」
質問項目・回答フォームURLはこちらです↓
https://forms.gle/c7ikymfAVhadtv6d8
・統一選に伴うアンケート回答一覧
後半の統一地方選挙に向けたアンケートへの回答が届いています(随時更新中)
後半の統一地方選挙に向けて東京都内の区長・市長選挙の候補者と、改選のない区長・市長を対象に行ったアンケートに回答が寄せられました。選挙戦さなかの忙しい中、ご回答いただき、ありがとうございました。届けられた回答を下記にアップさせていただきます。
後半の統一地方選挙に向けて東京都内の区長・市長選挙の候補者と、改選のない区長・市長にアンケートを送付しました
公務非正規女性全国ネットワーク(はむねっと)では、後半の統一地方選挙に向けて、東京都内の区長・市長選挙の候補者(2023年4月23日投開票予定)と、改選のない区長・市長にアンケートを送付しました。
これは、自治体が担うサービスの最前線で働く「会計年度任用職員」制度の問題に対し、現に地域行政を司る首長及び東京都内の首長を志す候補者の考え方を問うアンケートです。
はむねっとでは、2022年12月に、国だけではなく、自治体への働きかけも必要と判断し、「1789プロジェクト」と名付けて、「会計年度任用職員の不安定雇用問題に対する緊急要望書」を、1789か所(全国の地方自治体1788の首長・議会議長及び人事委員会もしくは公平委員会と特別区人事委員会)に送付し、2023年4月14日現在、全国の168団体から何らかの反応がありました。
今回、さらに、今回は東京都内の首長の考え方を聞く取り組みを行うこととしました。回答があり次第、順次ホームページに掲載予定です。
公務員のメンタルヘルス調査への働きかけ
■経緯
・2021年7月18日に読売新聞の報道で総務省が、地方自治体の職員を対象としたメンタルヘルス調査をすることを知った。
読売新聞:【独自】全自治体の公務員「心の健康」初調査へ…クレーマー・感染対策で負担増(2021/07/18)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210717-OYT1T50329/
・2021年7月26日、はむねっとから、総務省安全厚生推進室担当者に内容を確認する電話をいれた。その時点で、調査は、すでに7月8日から全国すべての自治体に事務連絡で依頼されており、「回答する自治体に負担がかからないよう正規職員のみを対象とした」との説明があった。はむねっとでは、当事者アンケートでも、4割を越える人がメンタル不調を抱えていることがわかっていることから、対象を非正規にも広げて欲しい旨の要望書を提出することにした
・2021年7月27日「要望書「メンタルヘルス調査対象に非正規公務員を加えてください」」提出
・2021年9月2日付で「公務非正規女性全国ネットワーク要望書『メンタルヘルス調査対象に非正規公務員を加えてください』に係る回答」有
回答内容
*初めて行う調査であり、自治体の事務負担を考慮し、まずは首長部局の正規職員を対象とした
*今後同様の調査を行うかも未定だが、行う場合は、事務負担を考慮の上、非正規公務員を加えるか等、調査の対象範囲を含め、その内容については改めて検討する
★この後、はむねっととしての追加の要望等は出せていない
■総務省調査
参考頁)地方公務員制度等 安全厚生・公務災害
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/koumuin_seido/anzen_koumu.html
・2021年12月に調査結果が公表されている
「令和2年度 地方公務員のメンタルヘルス対策に係るアンケート調査結果」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000784253.pdf
*あきらかに「会計年度任用職員」などの「非正規公務員」は対象外
*「重点的に対策すべきと思う職員」の回答では、少なくない自治体が、「窓口など市民等と接する機会が多い職員」(20.5%)を上げている
◎予防や研修、「休職」制度の有無や利用実態、相談先の有無なども、非正規については把握できていない
・2022年3月に、「令和3年度総合的なメンタルヘルス対策に関する研究会報告書」が公表されている
https://www.soumu.go.jp/main_content/000800972.pdf
【関連記述一か所あり】
(5)全ての職員を対象にメンタルヘルス対策を講じること
○地方公共団体には、様々な職場で様々な職種の職員が働いており、また、任用形態も任期の定めのない常勤職員の他、再任用職員、会計年度任用職員等の非常勤職員など様々であるが、メンタルヘルス不調はすべての職員に起こりうるものであり、当該地方公共団体の全ての職場、全ての職種の職員を対象に共通するメンタルヘルス対策を講じた上で、個別の職場・職種の固有の事情を加味した対策を、それぞれで検討すること。
★その後、研究会資料をみると、下記の調査も実施されていた
「令和4年度 地方公務員のメンタルヘルス対策に係るアンケート調査」
但し、内容は、メンタルヘルス対策に係る計画の策定状況を調べるもの。
R2年度実施のものとは異なるもの。
基本、「会計年度任用職員」などの非正規職員については対象外。
令和3年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査のなかで職員の休職状況などの調査が行われている
(対象:一般職に属する地方公務員(会計年度任用職員を除く)。※安全衛生に関する事項については、特別職に属する地方公務員及び臨時・非常勤職員を含む。)
令和4年度地方公務員のメンタルヘルス対策に係るアンケート調査結果
令和3年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果
https://www.soumu.go.jp/main_content/000869785.pdf
・2023年3月に「令和4年度 総合的なメンタルヘルス対策に関する研究会報告書」が公表されている
*前年度にみられた「全ての職員」といった記載はみられず
令和4年度 総合的なメンタルヘルス対策に関する研究会報告書」
1789プロジェクト 自治体からの回答(随時更新中)
回答を寄せていただいた自治体等の文書をこちらに掲載させていただきます。お忙しい中、回答をお寄せいただいた団体に感謝申し上げます。
秋田県井川町からの回答(2023年3月31日)★意見書が採択されました!
三重県からの回答(2023年3月31日)
長崎県壱岐市からの回答(2023年3月23日)
長野県南相木村からの回答(2023日3月20日)★意見書が採択されました!
秋田県男鹿市からの回答(2023年3月17日)★意見書が採択されました!
福島県川俣町からの回答(2023年3月16日)★意見書が採択されました!
高知県山本町からの回答(2023年3月16日)★独自の意見書採択のお知らせがありました!
沖縄県伊平屋村からの回答(2023年3月16日)★意見書が採択されました!
福島県川俣町からの回答(2023年3月16日)★意見書が採択されました!
東京都三鷹市からの回答(2023年3月6日)
兵庫県宝塚市からの回答(2023年2月21日)
茨城県つくば市等公平委員会からの回答(2023年2月22日)
兵庫県丹波篠山市からの回答(2023年2月20日)
大阪府大東市からの回答(2023年2月13日)
山形県大石田町からの回答(2023年2月1日)
青梅市からの回答(2023年1月13日)
多治見市からの回答(2023年1月10日付)
石狩市からの回答(2023年1月5日付)
名護市からの回答(2023年1月4日付)
はむねっと発足2周年 ハイブリッド集会
動かしてきたこと・見えてきた課題・あきらめずに声をあげよう!
◆開催期日:2023年3月19日(日)13:00~16:30
◆開催会場:公益社団法人 日本図書館協会 研修室(中央区新川1-11-14)
最寄り駅:茅場町駅(地下鉄東西線,日比谷線)より徒歩5分
http://www.jla.or.jp/traffic_guide/tabid/75/Default.aspx
◆開催方法:ハイブリッド開催
アーカイブ配信URL:https://youtube.com/live/13tSKc6OHGk?feature=share
◆開催呼びかけ文:
公務非正規女性全国ネットワーク(はむねっと)が発足して早2年!になります。
今年度は、特に会計年度任用職員制度がはじまり3年目にあたる年度となったため、年度当初から、「3年目公募」の問題を中心に、様々な取組を行ってきました。2年間にわたり実施した調査にも、全国から回答を寄せていただきました。この間、私たちの呼びかけに答え、調査への協力をいただいたみなさま、また、様々なかたちでご一緒に動いているみなさまに感謝と連帯を表します!
「3年目公募」(現職を含めた公募の実施)自体を大きく止めるということはできたとは言えません。それでも、昨年末(2022年12月)には、総務省が改めて地方自治体に通知を出し、必ずしも公募は必須ではない旨を伝え、厚労省も、自治体が引き起こしている“大量雇用変動”に対して、各自治体が一定の対処をしなければならないことを明示しました。
加えて、来年度以降の、会計年度任用職員に対する“勤勉手当”支給も、なされる方向で国会審議の予定が組まれているとのことです。
公共サービスを支える“基幹的”で、“恒常的に必要な仕事”を、不安定な働き手が、自らの将来にも大きな不安を抱えながら、ぎりぎりの状態で支えているような、矛盾する状態は変える必要があります。
制度開始3年目の今年、何が起きたのかを報告し合い、制度を根本から変えていく声を、みなさんと一緒にあげていきたいと思います。
是非、ご一緒に声を上げていきましょう。
◆集会プログラム
第1部13:00~13:30 第一部スライド
はむねっと発足2年 この間の取組みから
・調査要望活動によって動いてきたこと
・1789プロジェクト(全国の自治体への要望書発送した取組)の報告
・見えてきている課題など
第2部13:35~15:05 リレートーク 現場からの声
消費生活相談員/ALT外国語指導助手/婦人相談員/図書館指定管理の館長
学校事務職員 ほか
休憩:15:05~15:15
第3部15:15~16:00 他団体の取り組みと今後に向けて
・日本労働弁護団の取り組み
・図書館友の会全国連絡会・市民の立場から
・政治を変えよう/地方議員からの発言 ほか
16:10 まとめ 集会アピール
主催:公務非正規女性全国ネットワーク(はむねっと)
後援:岩波書店/公益社団法人日本図書館協会/図書館友の会全国連絡会
※賛同団体・個人 随時更新中 ★賛同メッセージ★随時更新中
◆団体賛同
ジェンダー平等をすすめる教育全国ネットワーク
ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク(WWN)
I女性会議中央本部
認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク
世界女性会議岡山連絡会
東京労働安全衛生センター
Labor Now
ユニオンらくだ
NPO法人働き方ASU-NET
NPO法人参画プラネット
連帯労働者組合・杉並
図書館友の会全国連絡会
まんなかタイムス
全学労連(全国学校事務労働組合連絡会議)
社会教育推進全国協議会
全統一千葉市非常勤職員組合
反貧困ネット北海道
コムノオト
attac 公共サービス研究会
ユニオン習志野
ジェンダー平等 埼玉
働く女性の人権センターいこ☆る
全労協女性委員会
女性ユニオン東京
わくわくシニアシングルズ
NPO法人日本フェミニストカウンセリング学会
全国フェミニスト議員連盟
◆個人賛同
高木さとこ(狛江市議会議員(立憲民主党))
井上 悦子(保育補助)
時實 達枝(世界女性会議岡山連絡会・社会生活コンサルタント)
上野千鶴子(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長)
匿名(生活保護面談相談員)
森 紀代美(地域開発みちの会)
内藤すすむ(あぱけん神戸・相談員)
川西玲子(NPO法人働き方ASU-NET)
佐藤周一(現役介護福祉士・元広島県庁職員・広島自治労連執行委員)
木下忠親(連帯労働者組合・杉並/杉並区職員)
安田信子(連帯労働者組合・杉並)
池田祥子(元・大学、短大教員)
鶴丸周一郎(名古屋ふれあいユニオン)
伊藤拓也(学労川崎(学校事務職員労働組合神奈川川崎支部))
川村雅則(北海学園大学、NPO法人官製ワーキングプア研究会)
岡田健一郎(高知大学教員)
江川 あや(旭川市議会議員)
山本志都(弁護士)
非正規まき労(非正規地方公務員(会計年度任用職員))
京極紀子(学校事務職員労働組合神奈川・全国学校事務労働組合連絡会議)
伊藤みどり(介護福祉士)
村田晶子
中島明子(和洋女子大学名誉教授)
いとう正子(川越市議会議員)
屋嘉比ふみ子(ペイ・エクイティ・コンサルティング・オフィス(PECO))
中原純子(全労協女性委員会代表幹事)
利光朝子(日本図書館協会非正規雇用に関する委員会/図書館問題研究会職員問題委員)
辻智子
匿名希望 3名
※はむねっと2周年集会に賛同していただける団体・個人を広く募っています。
現場の声、応援メッセージを是非お寄せください。
次のフォームから登録をお願いします。
https://forms.gle/nh6ncXuSd9vXKMgx6
※無理のない範囲で、賛同金をお寄せください。
(賛同金は、主に、集会開催にかかる経費にあてさせていただきます)
振込み先:名義 公務非正規女性全国ネットワーク
〇ゆうちょ銀行口座(普通預金) 記号11390 番号12845081
〇他行からの振込 店名一三八(イチサンハチ)店番138
普通預金 口座番号1284508
◇この間の関連記事など
◆「「正職員に嫌われたら終わり」非正規公務員の苦悩 「2023年問題」自治体7割強で雇い止めの可能性」(有馬知子 : フリージャーナリスト)
2023年2月1日 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/648958
◆非正規公務員「雇い止め」の不安…会計年度任用職員制度
2023年1月20日 読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/commentary/20230119-OYT8T50156/
◆違法じゃないけど「最低賃金未満」 公務員賃金に出した総務省通知
2023年1月18日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230115/k00/00m/040/141000c
◆(天声人語)ありがとう図書館
2022年12月28日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S15514478.html?iref=pc_shimenDigest_top02
◆年度末に雇い止め危機の非正規地方公務員、数十万人規模か 「3年目の壁」自動では契約更新されず
2022年11月24日 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/215673
◆図書館司書、続けたいけれど 非正規、低賃金…「女性軽視では?」
2022年11月24日 朝日新聞デジタル(宮田裕介)
https://www.asahi.com/articles/ASQCQ54SJQC2ULEI008.html
◆真の「男女の賃金格差」分からない恐れ 地方公務員の格差開示 女性多い「非正規」と「正規」を比較できず
2022年10月22日 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/209490
◆手取り9万8000円の不条理 20代非正規図書館員が声上げた理由
2022年9月16日毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20220915/k00/00m/040/089000c
◆非正規公務員の6割、年収200万円未満 自治労連が初の全国調査「改善が必要」
2022年9月6日 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/200274
◆手取り9万8000円では「暮らせない」 図書館司書が待遇求めて署名活動…専門性評価されず、7割超が「非常勤職員」の現実
2022年9月20日 弁護士ドットコム(猪谷千香)
https://www.bengo4.com/c_5/n_15010/
◆非正規公務員調査 9割が「将来不安」 低賃金、広がる格差
2022年8月18日 毎日新聞(東京・地方版)
https://mainichi.jp/articles/20220818/ddl/k13/040/008000c
◆関連書籍
『官製ワーキングプアの女性たち あなたを支える人たちのリアル』
(竹信三恵子・戒能民江・瀬山紀子編 2020、岩波書店)
※電子書籍あり
https://www.iwanami.co.jp/book/b527893.html
2周年集会 賛同メッセージ(随時更新中)
行政の相談員や男女共同参画センター、図書館司書など公共サービスの多くを非正規職員が担っており、その多くが女性です。新設された会計年度任用制度も実質的な待遇改善とはなっておらず、低賃金で1年更新の不安定な労働条件の下、将来に不安を抱えながら働く状況は変わっていません。私たちは、このような官製ワーキングプアの問題を解決するため、はむねっとのみなさんと連携・連帯して共に取り組んでいきます。(全国フェミニスト議員連盟)
はむねっと発足2周年に敬意を表します。女性支援新法の施行を前に、困難な問題を抱えた女性の相談支援を担う相談員・支援員の労働条件・待遇について、きちんと考えられていく必要があると思います。フェミニストカウンセリングに関わる私たちも、皆さまと一緒に自分たち自身の足元の問題に取り組んでいきたいと思っています。(NPO法人日本フェミニストカウンセリング学会)
2周年おめでとうございます。公務の現場では非正規の女性が多く、今や公務も民間も女性の非正規が支えており、まっとうな賃金も払われていません。当会の昨年の中高年シングル調査でも公務非正規の方から賃金の安さ これでは生活できない声が寄せられました。非正規のみなさんがつながることで、日本の破壊された雇用が改善できるとと思ってます。今後のご活躍も期待しています。(わくわくシニアシングルズ)
はむねっとの活動に敬意を表します。公務職場は安心、安全が保障され、希望を持って働ける職場のモデルであるべきです。雇用形態の違いだけで大きな賃金格差や、有期であるためいつまで働けるか分からないなど、著しい女性差別が公然と続いていることは人権侵害であり、怒りを禁じえません。
早急に国が責任を持って是正に向けた対策を取るべきと考えます。非正規女性たちの人権が守られる労働環境に改善できるまで、ともに力を合わせて運動を進めていきたいです。(働く女性の人権センターいこ☆る)
公務職場での非正規女性に対する大きな賃金格差や雇止めなど差別が当たり前になっている現状は、即座に改善されるべきだと思います。日本のジェンダーギャップ指数がいつまでも極端に低く、誰も不思議に思わない理由の一つが男女賃金格差であり、すべての差別のベースになっています。公務職場の女性差別は、根強い家父長制に基づくものであり、ジェンダー平等社会をめざす運動に背を向けるものです。賃金格差はILO100号条約の国際基準の職務評価によって是正の道が開けます。非正規差別は男女差別が根源であることを何度でも訴えたいです。公務職場の非正規女性たち及びすべての女性たちが人権を享受することができるまで、様々な運動を通して連帯していきたいと思います。(屋嘉比ふみ子(ペイ・エクイティ・コンサルティング・オフィス(PECO))
はむねっと発足から2年間の会計年度任用職員制度の待遇改善、実態調査などの積極的な取り組みに心から敬意を表します。公務非正規と民間非正規で働く女性たちの待遇改善にむけてともに奮闘しましょう。(全労協女性委員会)
女性労働を勝手に「家計費補助」とし、都合よく使うオヤジ社会を許さない!専門職を「一般行政職」より一段低くみる自治体のオヤジも許さない!(匿名)
公共サービスの民営化に反対しています。公務労働の現場で働く「非正規」労働者の7割が女性ということは日本社会の縮図だと思います。公共サービスは誰もが公平に受ける「権利」とも言えるものであり、競争にさらされてはいけないものです。しかし、現在、公共サービスのほとんどが委託や指定管理者等民営化された職員、また会計年度任用職員という一年ごとの「非正規」職によって担われ、担っている労働者自身が不安定な雇用にあるという悪循環に陥っています。これでは、保証するべき市民の「権利」を守ることも困難です。負の連鎖を断ち切って、公務職場から安定的な労働条件を獲得することによって、社会そのものを変えていきたいです。女性の労働の使い捨てにNO!の声をみなさんと一緒に上げていきます。(attac 公共サービス研究会)
公立学校事務職員の労働組合で活動しています。学校職場にもたくさんの「非正規」また委託等民間の労働者がたくさんいて、現在的には教員・事務職員以外はほぼ不安定雇用の労働者によって担われており、国の定数法で担保された学校事務職員・教員も、多くの(自治体によって違うが2割とかも普通にある)臨時的任用というフルタイムの有期雇用の職員に頼っています。正規職員と全く同じ仕事を、給与や労働条件の違う職員が担い、雇用の不安を抱えて働いていることが職場の中でさえ共有されていません。雇用者としての自治体の責任を問われず、何十年働いていても使い捨ての構図から逃げ出せないという負の連鎖ですね。人によっては10年以上も継続して働いているのに、ありえないです。公務職場の「非正規」職の無期転換も勝ち取りたいですが、そもそも同じ職場で働く労働者の労働条件をいっしょにするということもあっていいと思います。はむねっとのみなさんの取り組みで注目される公務「非正規」の問題をさらに社会問題化して、安定的な雇用と労働条件を獲得するために連帯して闘っていきます。ともに!(京極紀子 学校事務職員労働組合神奈川・全国学校事務労働組合連絡会議)
公務員を増やして公共サービスの拡充が必要です。非正規公務員の力を合わせれば変えられる。(伊藤みどり 介護福祉士)
会計年度任用制度、このポンコツな制度に3年間も我慢させられてきました。習志野市では200人もの仲間がフルタイムからパート(45分だけ勤務時間削減)にされ、総務省通知等で何度も是正指導されているのに、習志野市長は「45分縮めても残業は恒常化していないから是正しない」と、ウソの答弁を行っています。(実際は残業が恒常化している!)職場の団結で一日も早く是正させましょう!(ユニオン習志野)
女性支援、保育、図書館・公民館・男女共同参画センター等の対人支援職を多く女性が担い、その労働が基本的な労働権も生存権も満たされない状況にある。こうした構造的な差別を解消する取組が必須であり、はむねっとの活動を支援します。(村田晶子)
それぞれに大事なお仕事をされているにもかかわらず、不安定な身分であることは、許し難く思っております。軍拡に回すお金より、こうした人々へのサービスを担う方々の拡充と雇用の安定のために資金を回すべきでしょう。(中島明子 和洋女子大学名誉教授)
雇用「更新」ではなく、毎年度、新たな職に就くと解され、一定期間ごとに公募に応じて受からなければ働き続けることができない──このような不条理な会計年度任用職員制度が始まって3年が経とうとしています。道は険しいものの、しかしながら、はむねっとの皆さんの粘り強い取り組みが様々な成果をあげているのもまた事実であると感じます。北海道も負けずに取り組みを強めていきます。頑張りましょう。(川村雅則 北海学園大学、NPO法人官製ワーキングプア研究会)
社会教育現場も会計年度任用職員のような立場で雇用不安や現実的な雇止めの危機に直面している職員がいます。また、低賃金のため生活が成り立たず、ダブルワークをしている職員もいます。集会に連帯し、当会でも声を上げていきたいと思います。(社会教育推進全国協議会)
私も図書館で非正規職員でした。だからこそ皆さんの待遇改善にむけて力をつくしていきたいと思います。(江川 あや 旭川市議会議員)
はむねっと発足後2年間に亘り実施されてきた、実態調査や各方面への提言など、会計年度任用職員の待遇改善に向けた様々な活動に対し、敬意を表します。着実に賛同の輪が広がっているように感じます。今後の更なる取組を応援しています。(コムノオト)
はむねっとの活動で、非正規公務員の実態は、だいぶ知られるようになってきました。「それどころじゃない」状態におかれながらも、声を上げたり支え合ったりしてきた当事者の方たちの活動のたまものです。公の担うべきものが解体され、企業の営利の対象として食い尽くされることが、社会の各方面で広がっています。非正規公務員を増やし、大切な仕事をする人たちを使い捨てにすることは、パブリックの破壊のもっとも典型的な顕れです。これからもよろしくお願いします。(山本志都 弁護士)
発足から様々な問題提起と活動を行なっている皆様にいつも感謝しております。3年目公募の問題についてもマスコミに取り上げられて、多くの人たちの知るところとなりました。今後も連帯し、応援していきます。(全統一千葉市非常勤職員組合)
楽しい集会なら2周年おめでとう、といいいたいですが・・・本来なら開かなくてもよい社会を望みます。私たち非正規の組合は労使交渉で雇用継続は果たしてくれました。が、残念ながらこの「3年目公募」機に退職される仲間もいます・・・。自由や民主主義、暮らしを支える公共サービスの不安定化が不安です。何とか皆で踏ん張ってまいりましょう。(非正規まき労 非正規地方公務員(会計年度任用職員))
公務部門で起きている、労働者の生活や権利を保障しない、公共サービスを保障しない、「会計年度任用職員」という制度の問題。民間の労働組合・労働者も一緒に声を上げなければ、きっとその影響は私たち自身にも返ってきます。これは、一部の不遇な労働者の問題ではなく、多くの労働者や社会全体の問題です。安心して生活できない、公共サービスの質が低下してゆく、そういう社会を私は望んでいません。よりよい社会を目指し、一つひとつの声をひろい集め問題を明らかにする、はむねっとの活動に連帯します。(鶴丸周一郎(名古屋ふれあいユニオン))
学校現場でも有期雇用職員が増え続けています。短時間でも一時的ではない職、短時間でも一時的でもない職、そうした職に不安定雇用を適用する現状は問題です。臨時的任用職員は数は少ないながらも、うち8割以上が学校勤務。会計年度任用職員だけでなく臨時的任用職員の雇用環境前進も目指すうえで、私たち学校関係組合も頑張っていく決意です。(全学労連(全国学校事務労働組合連絡会議))
学校事務職では、1年任用の繰り返しでもう10年以上「正規」職員とまったく同じ仕事を担っている「臨時的任用職員」がたくさんいます。労使交渉で無期転換を求めてきましたが、はむねっとの積極的な取り組みに学び社会的な問題提起にも踏み出しました。まずは市議会に無期転換を求める陳情を提出。今後も「できることはすべてやる」決意です。長く川崎の学校運営を支えてきた職員の雇用を、安定的に固めていきたいと思います。(伊藤拓也(学校事務職員労働組合神奈川川崎支部))
公務非正規問題は、非正規で働く人だけでなく、この社会で暮らす全員にかかわる問題です。それは、だれもが当然の権利として受けられる公共サービスの不安定さという問題だからです。その重大さをもっと周知していきたいです。(まんなかタイムス)
正規上司に嫌われ、病む前に自分から退職。アルバイトで食いつなぐ日々。今回のことで非正規の立場の弱さを痛感。「正規に嫌われたら終わり」の言葉に共感する。(匿名希望)
地方の為、なかなか東京に行くことができないので、活動に参加することはできていませんが、いつも応援しています。この度、3年目雇止めにあいました。今後少しでも非正規雇用の女性の立場が変わるように願っています。(税事務所職員)
「働くこと」の保障、「働くための賃金の均等保障」・・・政治がもっとも力を入れるべき課題の一つです。これまでの社会の「性別役割」や「専門性」を巧妙に利用した賃金の在り方は、真っ先に是正されるべき課題です! (池田祥子(元・大学、短大教員))
約25年前、2回更新3年雇用の年限制度の下で保育園保母として働きました。この理不尽な解雇の撤回を求めて9年間闘う中で、労働委員会命令を獲得して、ようやくまっとうな労使関係を築くことができました。/2000年代に入り非常勤問題を憂う自治体関係者の尽力で、この問題が点として浮上しました。それが各地の公務職場の非常勤の思いを結び、線のつながりになりました。/この線が強固な面となる希望が『はむねっと』の存在だと心の底から思っています。ともに奮闘するつもりです。(安田信子(連帯労働者組合・杉並))
市の外郭団体で職員として働いています。給与などの待遇は、市の臨時任用職員に準じるとなっており、1年毎に更新、5年を超えることが出来ません。無期転換ルール逃れです。5年で辞めなくてはならず、その先仕事を探さなければなりません。市の職員からセクハラを受けた事もありますが、声を上げる事で次の仕事に選んでもらえないのではないかと耐えてしまいました。いつまでも立場が弱く嫌になります。低賃金で非正規雇用。これで公務員と同等の仕事をしかも期限付きで働く人間のことを、使う側は何とも思わないのでしょうか。私たちは、使い捨ての道具ではありません。(匿名希望)
継続は力なり。まだまだ厳しいですが、確実に皆様の運動が少しづつですが状況を改善しています。ともにがんばりましょう!(佐藤周一 現役介護福祉士・元広島県庁職員・広島自治労連執行委員)
公共サービスの持続可能性は、一人ひとりの市民にとって重要な課題です。応援しています!(NPO法人参画プラネット)
公募制、毎年度の試用期間をやめさせましょう!(連帯労働者組合・杉並)
力を合わせて雇用年限をやめさせましょう!(木下忠親(連帯労働者組合・杉並/杉並区職員))
はむねっとの活動に敬意を持って応援しています。私が所属する女性団体では、県内の女性団体の協力を得て、愛知県全ての自治体のジェンダー平等への取り組みに関するアンケート調査をしました。会計年度任用職員(行政職 フルタイム)の男女別年収、男女別人数も調査し、この年収で生計を維持できますか?と問題提起しました。愛知県副知事もこの調査と会計年度任用職員の現状に関心を持っていただきました。自治体や議員や市民を巻き込んで大きな問題提起をしていきたいです。(森 紀代美(地域開発みちの会))
元兵庫県の非常勤嘱託職員として、県立大学図書館の司書職として勤務していました。その2000年当時は<就職氷河期>と呼ばれていた時期でした。20代・30代の女性(その大半が)が、私と同様に1年雇用契約・最長で3年間という国の法的根拠が無い「契約書」および「嘱託職員採用規定」によって、月額役15万円の低賃金で非正規+有期雇用「採用」されて居りました。それでも、法改「正」当時はいわゆる「労働者」として、一人でも「地域の労働組合」に加入も出来て、地方労働員会にも申立てる事ができました。/しかし、今は以前のような労働組合法や労働員会制度の活用も剥奪された状態です。現在の「会計年度任用職員」制度下では、3年前よりも更に悪質な「地方公務員法」によって<公務員身分>とされて、低賃金かつ契約更新無保障の下で、働かされているのが実態です。国の機関や出先で働いて居る仲間も、適用される法規名は違っていても、身分・雇用関係は同様です。/昨今の生き難い・声をあげにくい時代に、各地の公務非正規の職場ではたらく仲間のみなさん!丸2年前に発足された「はむねっと」のよびかけ・取り組み・集会が、どんだけ”励まし”になっている事でしょう! 共に<ヒム ネセヨ!> Fighting!!(内藤すすむ(あぱけん神戸・相談員))
結成2周年おめでとうございます。みなさまのご活躍にはげまされながら、職場で、あきらめず、がんばらず、継続していきたいと思っています。(ユニオンらくだ)
同一労働差別賃金に怒り、年度末におびえる「会計年度任用職員」制度は、根本から変えなければなりません。地方公務員法の改正をみなさんと一緒に目指したいと思います。さらなる1年に向けてスタートです!(川西玲子(NPO法人働き方ASU-NET))
公務も民間も、すべての労働者の雇用の安定と働くルールが守られる社会を実現するために、私たちのネットワークをさらに広げていきましょう!(NPO法人働き方ASU-NET)
教育の現場にも、さまざまな働き方の人たちが増えています。同じ職場で働きながら、それぞれが忙しく手一杯の働き方で、お互いの働き方などにも心が至らず、十分なコミュニケーションが取れずにバラバラになっているのが現状です。はむねっとの活動に、情報を共有していくことが大事なことだと関心を持ち、今後の活動に期待しています。(ジェンダー平等をすすめる教育全国ネットワーク)
公務非正規女性の深刻な状況を調べ、改善することを目指して地道な活動を続けておられることに敬意を表します。いつも学ばせていただいております。(ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク(WWN))
自治体の公共サービスは市民生活の土台です。土台を支える非正規公務員(会計年度任用職員)の現状の雇用形態、待遇では公共サービスの持続すら危うくなります。公務の現場から、格差是正の対応を求めていきましょう。(高木さとこ(狛江市議会議員(立憲民主党))
会計年度職員は公共の要だと思っています。(井上 悦子(保育補助))
公務非正規の現状について可視化していきましょう!(Labor Now)
多くの女性が非正規雇用で働き、低賃金で保障のない不平等な働き方をしている現状を変えたいと考えます。さらに、国民が安心して働き、暮らすために必要な”公共”を支える労働者が低賃金で不安定では、行き届いた行政サービスは実現できません。同一価値労働同一賃金で人間らしい働き方を!(I女性会議中央本部)
様々な分野で正規でなく非正規の方々が多くいる状況は、個人を財産と考えない政策でしょう?なぜこのような考え方が生まれたのでしょうか?指定管理者等の経済の効率化も影響が大きいのでしょうか?(世界女性会議岡山連絡会)
公務非正規労働者の安定した雇用、待遇改善は、こころとからだの健康をまもり、よりよい仕事をするためにも急務の課題だと思います。(東京労働安全衛生センター)
公共団体が雇用崩壊の現場になっていることは許せません。「女向き」の不安定・低賃金雇用をつくりだしている当の自治体が「男女共同参画」推進を謳う資格はありません。(上野千鶴子(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長)
会計年度任用職員”3年目公募問題”(2022年度末問題)特集
今年度(2022年度)は、地方自治体で直接任用されている非正規公務員の多くに関係する「会計年度任用職員制度」がはじまってから3年目の年度です。このままいくと、今年度末には、全国の地方自治体で現職として働いている人が、いったん雇止めとなり、継続を希望する人は、再度の「公募」に応じなければならないという、大量の「雇止め/公募」が実施される見込みです。
はむねっとは、継続して必要とされる職に就いて問題なく働いている人を一律に「公募」にかけることは、大きな問題があると考えます。そのため、今年度末の全国での大量「雇止め/公募」をくい止めるアクションを起こしていきます。
#会計年度3年目公募は不合理
★注目レポート:山下弘之「緊急レポート:総務省『新通知』、厚生労働省『大量離職通知書』を活かす」(労働情報NAVI)
★関連国会質疑はこちらから
★再度任用に関する国の調査結果(リンクPDF 4~11頁参照)
★はむねっと2021年調査(将来への不安を抱えた人が9割以上)
★はむねっとに寄せられた声(更新の不安、雇用の安定を望む多くの声)
●“会計年度任用職員の任用期間の更新回数は2回まで”という法的決まりはありません
地方自治体で会計年度任用職員として働いている方のなかには、この職は、2回(3年)までは更新が可能で3年目の終わりには必ず公募を受ける必要がある、という説明を受けている方も少なくないと思います。ただ、これは、少なくとも法律上の決まりではありません。(そのため、地域によっても違いがあり、4回(5年)までは更新が可能という自治体や、更新に限度を設けていない自治体もあります。)
では、「2回までは更新が可能」という考え方が何に由来しているかと言えば、それは、国(総務省)が自治体に向けて出している会計年度任用職員制度の『事務処理マニュアル第2版』に基づくものです。このマニュアルには、次のことが書かれています。
「選考においては公募を行うことが法律上必須ではないが、できる限り広く募集を行うことが望ましい。例えば、国の期間業務職員については、(中略)再度の任用を行うことができるのは原則2回までとしている。(中略)再度の任用については、各地方公共団体において、平等取扱いの原則及び成績主義を踏まえ、地域の実情等に応じつつ、任期ごとに客観的な能力実証を行うよう、適切に対応されたい」(63頁 太字引用者)
つまり、ここに書かれているように、「2回までは更新が可能」という考え方は、国の非正規職員である「期間業務職員」の制度にならった考え方であり、それがマニュアル上、例示されている(だけのことな)のです。ましてや国においても、期間業務職員以外の、3/4以下の労働時間で働く「短時間非常勤職員」には「3年公募制」はありません。
※総務省事務処理マニュアル https://www.soumu.go.jp/main_content/000579717.pdf
●更新回数の上限を設けていない自治体も存在します
地方自治体では、たくさんの非正規職員が働いています。このうち、会計年度任用職員は、短時間・短期間の人を含めると約90万人います。そして、そうした非正規職員の多くが、職場で、基幹的で恒常的な仕事を担っています。保育士、図書館司書、博物館学芸員、社会教育指導員、相談員等々、多くの専門職が、会計年度任用職員として働いている実情もあります。本来、そうした、基幹的業務の担い手は、正規職員とすることが必要だと言われていますが、現状では、こうした専門職に多くの非正規職員が就いているのが実態です。
国の調査でも、かねてより、地方自治体には、長期継続的に働いてきた臨時・非常勤職員がいたことが明らかにされています。また、職場によっては、専門性が高い人ほど、非正規で、かつ、長期的に働いているという実態も明らかにされてきています。こうした人たちが、公共サービスの基幹部分を支えてきたのです。これまでも、更新を繰返しながら働いてきた人は、ただ、継続的に働いていることで自動的に更新をされてきたのではありません。勤務状況の確認や面談などを経て、更新に至っていました。そして欠員がでる場合に、一般の公募が行われてきたのです。
地方自治体によっては、会計年度任用職員制度施行後も、3年目公募などの年限を区切った公募は行わずに任用の継続をする団体もあることがわかっています。会計年度任用職員を、現職として働いている人も含め、一律に公募にかけることは、働き手にとっても、公共サービスの受け手の住民にとっても、マイナスです。また、現職を含めた公募は当事者に与える精神的抑圧が大きく、更新の可否をちらつかせたハラスメントなどにもつながりやすく、公正さとはかけ離れた制度です。
※『地方公務員の臨時・非常勤職員に関する実態調査結果』(2016年)に、「同一任命権者において10年以上同一人を繰り返し任用する事例のある団体」についての記載がある。
※東京都内区市町村の状況(なくそう官製ワーキングプア集会・東京実行委員会 作成資料)
●会計年度任用職員制度自体に問題があります
会計年度任用職員制度は、1年毎の任用を原則とした法律です。はむねっとは、継続して必要とされる職についても、会計年度任用をあてはめていく現在の「会計年度任用職員制度」には、大きな問題があると考えています。
先行して、3年ごとの公募が実施されている国家公務員の非正規職員(期間業務職員)の方たちが、すでに、こうした公募のあり方を問題化してきています。また、非正規の公務員にも、一般の労働法制にある「無期転換権」の導入などの、安心して業務にあたれるような制度設計が必要だという要求もこれまでに出されてきました。
一般の労働法制にある「無期転換権」も、実際には、無期化逃れの事例が後を絶たず、本来、雇用の安定をもたらすはずの制度が、十分に機能していないという指摘もなされてきています。しかし、非正規公務員に関わる法制度には、こうした安定任用の理念すら示されていません。
本来は、公務労働の分野こそ、民間に先んじて、安定雇用といった労働の基本理念が貫かれる必要があるのではないでしょうか。私たちは、今年度末に全国で行われる可能性が高い、本来、無用なはずの「公募」の実施をなんとしても辞めてもらいたいと考えます。
【関連情報】
【会計年度任用職員制度関係】
★随時更新中★
New!労運研レポート5月号より転載:「会計年度任用職員制度3年目の課題」 三澤昌樹(全国自治体労働運動研究会)
コロナ禍で社会支える「非正規公務員」悲惨な待遇 女性たちを沈黙させる「会計年度任用職員」 竹信 三恵子 : ジャーナリスト、和光大学名誉教授 東洋経済オンライン 2022年3月17日 https://toyokeizai.net/articles/-/538781
非正規公務員 遠い処遇改善 4分の3が女性「将来に不安」9割 日経新聞 2021年9月20日
あっさり切られるだけ? 「会計年度任用」1年の現実 朝日新聞 末崎毅、岡林佐和、編集委員・沢路毅彦 2021年5月23日 https://www.asahi.com/articles/ASP5J011KP4TULZU00X.html?ref=pc_rensai_long_479_article
【ハローワーク非正規職員関係】
ハローワーク職員「私たちだって雇い止め」、公務員“非正規リストラ”の深刻 ダイヤモンド編集部 2021.3.22 5:25 https://diamond.jp/articles/-/265797
ハローワーク非正規職員がいじめ・パワハラのまん延を告発、雇い止め不安が生む“地獄”『週刊女性』2021年5月4日号 https://www.jprime.jp/articles/-/20652
はむねっと語り場Vol.2 https://nrwwu.com/narrative_2/
チェンジオルグ ハローワーク非正規相談員を毎年解雇の恐怖にさらさないで!!
◆はむねっと要望書 「会計年度任用職員制度を見直してください」(2021年11月28日)
◆日本労働弁護団「会計年度任用職員制度に対する意見書」(2020年3月4日)
※情報は随時更新していきます。情報提供、大歓迎です。よろしくお願いします。